クリスマスイブの出来事



ジングルベ〜ルジングルベ〜ル鈴がなる〜

今日は子供が大好きなクリスマスイブ

聖なる夜に赤い服に身を包んだ真っ白なお髭のサンタさんが良い子にプレゼントを渡す日です


ここはとある隠れ家

サンタにしては若い青年が赤い服に白い大きな袋にプレゼントは詰め込んでいく

その不慣れた手つきだが真剣そのものである

プレゼントを積み込み終わると夜の街へとソリを出した


夜風が冷たいクリスマス新米のサンタは顔を少しうずめながらトナカイを操り前に進んでいく

あまりの寒さにトナカイではなく自分の鼻が真っ赤になりそうだ

新米サンタは寒さと闘っているうちに最初の家にたどり着いた

サンタ達にはとある特別なルールがある

1つは家に出入り自由だということ

プレゼントを渡すと言う大義名分があるとはこれは立派な犯罪だが警察に通報されることはまずない

何故ならほとんどの大人には姿が見えないが子供はその姿が見えるとされている

しかしそれは昔の話で最近では子供でも姿が見えないらしいのだその大きな理由が子供の大人化らしい

最近妙に大人ぶった子供が多くなったのが原因だと先輩サンタに聞いたことがある

家に入ると小学校中学年ぐらいの女の子がすやすやと寝息たてながら寝ている

枕元には水玉の靴下とともに

『ぬいぐるみがほしい』

と可愛らしい書かれた紙切れが置いてあった

新米サンタは袋からサンタと同じ赤い服を着た熊のぬいぐるみをだし靴下の横に置いて帰った

これで朝起きたら女の子は喜ぶだろうか・・・

そんな事を考えていたら

『サンタさん?』

女の子が目が覚ましたのだ、僕は慌てて帰ろうとしたが

『待ってお願いがあるの・・・プレゼントをすべて配り終わったらいいからもう一度家にきて』

女の子はそう僕に言った。詳しい理由はわからないが僕は二つ返事をしそのまま家を出てソリに乗った

ソリに乗って冷静に考えてみると少し後悔した

プレゼントの量を考えると配り終えるのは朝方頃だろう

また何故あの女の子がもう一度僕に来て欲しいのか?何か理由があるのかそれともただのワガママなのか

けど約束は破るわけにはいかない、僕の使命は子供に夢を与えることだ

そう思うと寒さを忘れ子供のいる家に到着する

やはり子供も十人十色でプレゼントがまったく違う


キャベツ太郎4キロ分

なんでキロでやねん



深すぎますから!

ドラえもん

22世紀まで我慢してね(はぁと)

みそ田楽

起きたら冷めて不味くなってるよ!

ゲーセンのメダル

もっと良いもの頼もうや!

3丁目の喫茶店と土地の権利書

ヤ○ザ・・・!?(´д`;)

金肉マン消しゴム

古いしそもそも筋って言う字間違ってるし!

酒と女

お前は北斗の拳に出てくる悪役か!

スパイダマーン

微妙に言いづらいよ!



やっとすべてのプレゼントを配り終えた。後は女の子の家に戻るだけだ

トナカイが全力でソリを引っ張るが思ったよりスピードがでない

何時間も走り周りヘトヘトになったのだろう明らかにキツそうだ

『トナカイ・・・君は休め』

僕は寒空のしたただ女の子の家をめざして走った

理由はわからないただ走った

なんとか夜が明ける前に女の子の家にたどり着いた

息を荒げながら女の子の部屋に入ると男の子と二人で出迎えてくれた

二人とも意外そうな顔で

『本当にいたんだ』
『来てくれたんだ』

二人はほぼ同時にそう発した

男の子は女の子より背が高い、兄妹なんだとなんとなくわかった

『想像上の生物だと思ってたのにサンタなんて小学校入る前に信じるのやめたのにな』

生物って・・・確かにこの年頃になるとサンタなんて想像上のモンだと思うだろう

そんな事より僕が信じなかったその理由を聞くと

『妹が生まれてからはプレゼントなんて貰ってなかったからね一種の僻みって奴かな?』

彼は少し卑屈そうに笑った

『メリークリスマス!と言いたいところなんだけどもうプレゼントがないんだよ』

僕がそう言うとあんたに出会えただけでそれでいいと言ってくれた。

それでは申し訳なかったけど、もう帰らなくてはいけないそのの間際に

『サンタさんありがとうあの時詳しい理由を言えなかったから来てくれなかったのかと思った』

女の子がそう言ってきた、僕はちょっと考えて

『僕もなんで来たのかわからない、けれども僕の姿が見えるから、良い子なんだと思ったんだよ』

そして僕は家から出ていくのを二人は見送ってくれた

『来年もよろしくね〜』

来年もって・・・覚えていたらね

外に出たらトナカイが待っていてくれた

『寒いのに悪かったね、けどこれで仕事も終わったよ来年まで温かいハワイかグアムあたりで過ごそうか』

僕はそう言うと隠れ家までソリで向かった

冷たい朝方のクリスマス

サンタを信じる人も信じない人も僕の姿が見えない人も見える人も公平にクリスマスはやってくる

初めてのサンタだったけれどやれてよかった

メリークリスマス!!
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